ゆうらいふエッセイ

ちょっとひと息

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ちょっとひと息

~我が家で最期までが叶います❣~最近の世評から…

最近、『人生の最期の時をどのように過ごそうか?どのように過ごせるか?』と、病気の治療や終末期の延命治療について考える人が増えてきました。

2000年の介護保険発足当初は、在宅で亡くなる方も多く、要介護5で身体が拘縮し褥瘡ができ、家族介護を受けてのサービス利用と医師の往診での看取りでした。その後『家では介護が大変、病院へ入院して最期を』と家族が望むようになり、介護保険の目的から外れたような世評でした。

2012年の医療・介護の一体改革、介護保険の地域密着包括ケアの推進で、”住み慣れた我が家(地域)で!と、本人が望む終末期の選択”が可能になりました。医療と介護の連携が推進され、命の終わりは医師でなく本人の選択でと、延命治療のあり方や自身の最期のあり方を記入するエンディングノートが普及してきました。主治医は診断・治療に関する説明を丁寧に行い、終末期の治療のあり方を、自身で決められるよう家族・医療職・介護職で話し合う体制も整ってきました。

人が人として生ききる❣最期の時の選択の自由が、徐々に広がってきています。

守山市は往診医も増え在宅で最期まで暮らせる体制が整ってきています。
ケアマネジャー(相談)の役割は、”本人が選ぶ”を基本に我が家での生活の継続を訪問看護・介護と通所介護で自立生活を促します。小規模多機能サービス利用で”我が家で最期まで”を叶えるマネジメントもできます。グループホームでは”住み慣れた地域で最期まで”を叶えるサービスが整ってきました。”最期まで家(地域)で”を選択できるよう、話し合いを多職種で重ねる事が大切です。

認知症で我が家で一人暮らしができる?いかがでしょうか?

できているのです。
事例1の方:90代男性(認知度Ⅲ)、会社役員をされていた方、通所介護、訪問介護・看護と県外から娘さんの訪問月4日で、4年以上独りの生活を続けています。

事例2の方:90代女性(認知度Ⅱb)主婦の方、訪問介護・看護と県外の娘さん2人が毎月交代で5日程訪問して、3年以上自宅マンションで生活されています。

事例3の方:90代女性(認知度Ⅱb)農家の主婦の方、通所介護・訪問介護と市外の息子さんの仕事の合間の見守りで物忘れのトラブルを見守りながら在宅生活を6年以上続けています。

住み慣れた我が家には身体や気持ちが馴染んでいます。介護が最も大変なのは排泄です。トイレで何とか排泄できれば我が家が一番です。食事は配食利用・入浴は通所介護でと、うまく活用できます。洗濯・掃除は訪問介護利用・病状管理は訪問看護で主治医と繋がります。実は寝たきりになれば在宅での介護は楽です。外出しない方は見守り体制が整えやすいからです。
医療・介護保険制度は、我が家で最期の時まで暮らせる体制が整ってきています。